陰山英男参加!《オフ会》開催のお知らせ

 いつも、陰山英男Official Web Site及び、陰山英男公式コミュニティをご利用くださいまして、ありがとうございます。陰山ラボよりお知らせです。

 この度、陰山英男より、「HPやコミュニティを見てくださっている方とオフ会をしよう!」と提案がありました。オフ会当日は陰山本人や陰山ラボの研究員、またコミュニティを運営してくださっていますクオークさんも参加されます。皆さんとお会いできるのを今からとても楽しみにしています。オフ会の内容としましては、《教育》と《コミュニティ》をメインに皆さんとお話できればと考えています。

 指導要領が改定され、また自治体独自の実践が多く導入されてきたりと、教育に関して不安や疑問、意見を多くお持ちではないですか?ぜひこの機会に陰山に意見を聞かせてください。そして、陰山からも今後の陰山メソッドや教育界の動きについてもお話させていただこうかと考えています。もしかすると、まだ外には出ていない貴重なお話がきけるチャンスかもしれません!

 また、掲示板(コミュニティ)が新しくなってから1ヶ月ほど経ちましたが、使い心地はいかがでしょうか?「こんな機能があったら良いのに!」「この機能の使い方がわからない!」・・・など、多くの意見をお持ちのことと思います。そこで、オフ会にて、コミュニティに対しての意見も発言していただき、今後ますます使いやすい場にしたいと考えています。この機会に多くの意見が聞ければ嬉しいです。

 堅苦しい雰囲気ではなく、ざっくばらんに意見交換ができればと考えていますので、お友達もお誘いのうえ、お気軽にご参加ください!

《詳細》
◎日にち:7月13日(日)
◎時間:14:00~16:00
◎対象:陰山英男公式コミュニティ登録者(保護者)。または、コミュニティ登録者でない保護者の方。
※コミュニティ登録者でない方の条件⇒陰山が執筆した書籍を1冊以上読んだことがある方。または、陰山の講演を1回は聴いたことがある方。
※お子様不可。今回は保護者の方のみ対象。
◎募集人数:30名
◎開催地:JR神田駅から徒歩数分で行ける会場にて
※詳しい開催場所は後日参加者のみに通知します
◎参加費:オフ会⇒1,000円【当日ささやかなプレゼントを用意しております】
※当日受付にて徴収させていただきます
◎内容:『陰山メソッド』や『教育の現状』についての懇談,意見交換/ 『陰山英男公式コミュニティ』に対する懇談,意見交換
◎申し込み先:メールにてお申し込みください。
 ・送付先:kage@kageyamahideo.com 
 ・タイトル:『オフ会参加申込み』
 ・記入項目:①氏名(ふりがな) ②住所 ③電話番号※当日の緊急連絡先として、連絡がつきやすいもの ④メールアドレス ⑤職業 ⑥お子様の学年 
◎問い合わせ先:メールにてお問い合わせください。
 ・送付先:kage@kageyamahideo.com
 ・タイトル:『オフ会問い合わせ』
◎締め切り:7月10日(木)午後5時
※これより前に定員に達しましたら事前に締め切らせていただきます。HPでお知らせしますが、ご了承ください。
◎備考:当日の詳細等につきましては、後日、お知らせくださいましたメールアドレスへ、メールにてでさせていただきます。また、時間等の変更が生じる際は、HP及び、参加者の皆様へメールにて連絡いたします。
 
                                                         以上

2008年06月10日

徹底反復研究会関西月例会

5月31日、徹底反復研究会の関西月例会を開きました。
私がこれまでやりたいとずっと思っていたことの一つに、子どもを伸ばす実践を、実際に実践している
人同士で交流し、研鑽していくというものがあります。
現在、そのための組織作りの最中でありますが、関西地区ではそれに先立って毎月勉強会を行っていきます。

今回はその第一弾です。
参加者は15名で、その内訳は公立小学校長、教育委員会指導主事、現場教職員、塾経営者、新聞記者、教職を目指す大学生と、実に多岐に渡っていました。

まずは学校ぐるみでモジュール授業に取り組んでいる、京都市立勧修小学校の桑名良幸先生の実践レポートの発表です。
学ぶ子どもの姿が実にいきいきとしており、それだけでも子どもが伸びている様子が見て取れました。
レポート発表後も、活発な意見交換が行われ、非常に良い会になったと思います。

以下、参加者の感想です。

○若い先生方の熱気に触れ、久々に初心に戻った気がしました。
この方達が核になる日も近いと思います。
○現場の熱い思いを聞けて、また気持ちを新たにしました。
立場を忘れて話ができたことがすごくありがたかったです。
○とても勉強になった。
教師ではないのですが、この運動が広がるようにお役に立てればと思います。
○実践を紹介していただいてイメージが沸いてきました。
必ずやってみようと思っています。
子ども達がどのように変わっていくのか楽しみです。
自分で月曜から実践していきたいと思います。
○やってみたいな・・・と思いながらも何も進められないまま今まで来てしまいました。
今日をきっかけに、できることから始めたいと思います。
まずは授業のはじめに音読や計算、子どもの興味の持てそうな教材で暗唱などをやってみたいです。
○とても参考になりました。
時間があっと言う間に過ぎた気がします。
徹底反復の大切さはよく分かっていたのですが、モジュールについてはあまり知らなかったのでとても勉強になりました。
○実践のための時間を確保してやってみようと思います。
現在はスキルタイムにリズムをあわせてやらせていますが、様々な方法を研究してやってみても面白いなと思いました。
実践例や話を聞けてやる気が出ました。
○モジュール授業について、ほとんど無知の状態でしたが、具体的な取り組みや実践を見せていただき、大変参考になりました。
○初めてモジュール授業の実践を見せていただきました。
レポートの子ども達は、力がつけられているのが分かりました。
反面、自分が指導してきた子ども達に申し訳ない気持ちにもなりました。
授業のスピード・テンポ・タイミングは、明日から実践していきたいと思います。
○モジュール授業なり陰山先生のメソッドは、塾的な方法論とかなり親和性が高いと思いました。
今後も楽しみです。
○具体的な実践を見せてもらい、モジュール授業で音楽科的内容にも取り組めると思いました。
とても勉強になりました。
○モジュール授業については、以前陰山先生の講義で学習しました。
今回のレポートではモジュール授業の広がりを感じ、また、子どもや先生を元気にしていると感じました。
教職を目指す上で、スキルアップしていけるよう、今後も勉強していきたいです。


次回は6月21日(土)10:00から開催予定です。
興味を持たれた方は、ぜひご参加下さい。

2008年06月02日

「京都教育懇話会」設立記念シンポジウム

5月29日は、「京都教育懇話会」設立記念シンポジウムにパネリストとして参加してきました。
この「京都教育懇話会」とは、企業の業態や小・中・高校、大学の違い、公立と私立の違いなどを越え
、ともに交流し、学び、研鑽し、そして情報発信する「場」づくりを目指しています。

この日のプログラムは、
○経済産業省産業人材政策担当参事官の守本憲弘氏の基調講演
○村田製作所の自転車に乗るロボット「ムラタセイサク君」の出前授業
○堀場製作所の堀場厚社長の司会で、シャープ株式会社の谷口実氏、松下電器産業の小西ゆかり氏、京都市立堀川高校の荒瀬克己校長、私でのパネルディスカッション
でありました。

設立趣旨にあう、幅広い分野の人が集まり、それぞれの立場でできることを考え、立場を越えて連携できる事を探る、中身の濃いシンポジウムであったと思います。

全体を通してのこの日のテーマは、「ものづくり」という観点から見た理科教育でした。
様々な人の意見を聞き、また意見交換を行いながら、理科教育のカリキュラム作りが次の課題であると
の認識を、改めて私も強く持ちました。

2008年05月30日

徹底反復研究会関西月例会2008 開催のお知らせ

読み書き計算の徹底反復、生活習慣の改善、こういったことが学力に大きく影響を与えることが、社会にも広く知れ渡るようになりました。先生方も、学校で、クラスで何かしら取り組まれていることと思います。成果の方はいかがでしょうか?「こうすればうまくいった」、「いやいや、なかなかうまくいかない」などなど、様々でしょう。実践の中で生まれてきた成果や悩みなどを、ざっくばらんに交流していきませんか?徹底反復研究会ではこれから毎月、実践交流月例会を計画しております。お互いの実践の交流、そして、これから実践していこうと考えておられる方、どんどんと実践を交流し、共有していきましょう!詳細は下記の通りです。

開催日 5月31日(土) 10:00~12:00
開催場所 〒603-8115
京都市北区紫竹下本町8 西陣一番館102
「陰山ラボ 京都事務所」
(地下鉄北大路駅から徒歩約10分)

対象 教職員ならびに教職員を志望する学生

参加費 無料

タイムスケジュール
9:30~10:00  受付
10:00~10:10 趣旨説明
10:10~10:40 陰山英男先生講話(モジュール授業概論)
10:40~11:10 京都市立勧修小学校教諭桑名先生より、モジュール授業実践レポート(ビデオ)発表
11:10~11:30 意見交換・討議
11:30~11:45 その他、日頃感じていることについての質問等
11:45~12:00 今後の徹底反復研究会の展開について

※内容に関しては、予告なく変更になる場合があります。

お問い合わせ・お申込み
TEL:075-492-0303
FAX:075-634-4144
E-mail:kage@kageyamahideo.com
担当:山崎まで

2008年05月23日

これからの日本人に望まれるものとは

 ずいぶんブログの更新が出来ずにいました。申し訳なかったです。

 4月に視察と講演で、ロンドンに行ってきました。
この渡航を通し、学力に関しての収穫ももちろんありましたが、その他の部分でも私の中で大きな変化がありました。それは国際化についてです。

 日本人は、“国際化”というと、様々な良いイメージを持っている方が多いと思いますが、私が考えるそれとは、少し違うものなのです。

 ロンドンへ行ってみると、元々のイギリス人ではない方がたくさんいて、場所によっては、他の国から来た人の方が多いぐらいの状態になっていました。東京や大阪でこのような、住んでいる人が日本人より外国人の方が多いという状態になることは考えられるでしょうか?しかし考えられないことではありません。

 元々日本というのは、アジアの端にある島国です。だからこそ価値観というものがそれほど大きく違わずにやってこれて、安定し、豊かさを維持してきたわけです。今後、この豊かさを継続しようと思えば、子どもの数が減っている以上、多くの外国の方に来ていただくとか、あるいは、日本人が出て行くということをしなければいけないと思います。

 突き詰めて感じたことは、混乱するけれども豊かさを目指す、あるいは、貧しくなっても安定を目指す。おそらく、日本の長い将来を考えたとき、その両極端のどちらかに落ちていくことになってくるでしょう。その時、今の日本人の良くないところは、全てがうまくいく方法がどこかにあると考え、「あーでもない。こーでもない。」と、いつまでもその方法を探し続け、どうすべきか的確な決断が遅れることです。

 そうではなく、自分自身をよく見つめ、どういう問題なら飲み込めて、前に進むことができるのか。そのように考えていくことが、これからの日本人に望まれるのではないかと思います。

2008年05月21日

個々人の能力を伸ばすことが大切

 前回のブログにも少し触れましたが、精神科医の和田秀樹さんが監修されている、緑鐵受験指導ゼミナールと協力して、地方の公立高校でも頑張れば東大に入れるという、ドラゴン桜の地方高校編のような取り組みを行ってきました。相手方の高校にも配慮し、高校名は伏せますが、東京大学・京都大学・大阪大学・岡山大学・鳥取大学などの合格実績が出てきています。

 私は、その緑鐵受験指導ゼミナールの通信教育を非常に評価しています。なぜかと言うと、一般の通信教育というのは、カリキュラムを中心にして、“こういう問題が出るからこれをしよう”というものが多いのに対し、和田さんの通信教育というのは、実際に東大の学生を講師として採用し、彼らの実際の経験に基づきながら、生徒一人ひとりの力をどう高めるのか、という能力主義に立って指導している点が良いと感じています。

 私の分野である初等教育とはまた別の分野の、入試の話ということで、「なぜそんな話をするの?」と思われるかもしれませんが、実は重要なことなのです。

 日本の学校教育は、指導要領を学習計画のように活用し、その枠組みにそって授業をするように教師は考えています。しかし、私にとって指導要領というのは、目標なのです。ですから、その課題をこなすためには子どもにどのような力をつけるかというように、子ども一人ひとりの能力や可能性を伸ばすことを重視しているのです。

 つまり教育課程中心の指導ではなく、子どもの能力中心の指導なのです。こうした違いは、学校に限らず、塾などにもあります。私は、個々人の能力を伸ばすことが必要であり、個別指導が大事といってもその視点がなければ成功しないと考えているのです。

2008年03月17日

その子にふさわしい指導を

 今日、東大の合格発表がありました。

 私は以前より“地方の公立高校からも東大に合格することが出来る”、やはりそこのところは大事にしたいな、という気持ちがありました。そこで、精神科医の和田秀樹さんの協力を得ながら、和田さんの事務所と高知県の公立高校、そして私の自宅とをテレビ会議でつないで、受験生の受験サポートをしてきました。

 そこの高校から、1名東大合格者がでました。他には大阪大学、岡山大学薬学部にも合格者が出たようです。高知の場合には、私立の中高一貫高校が受験に非常に有利なのですが、そうした中で公立の復建というのが出来たように思います。

 大切なのは、公立か私立なのかと言うのではなくて、“その子にふさわしい指導があるかどうか”、ということだろうと思います。今何を学ばなくてはいけないのかと言うことを学ぶ人であって欲しいなと思います。

2008年03月10日

モジュ-ル授業の可能性

 前回のブログで報告しました、安倍前首相の土堂小学校視察の際、山陽小野田市から江澤教育長さんを招いて、この授業の特色について説明をしていただきました。山陽小野田市は、山口県の小さな地方都市ですが、全部の小学校の全学級に一昨年の春から土堂小学校形式の授業を取り入れていただいたのです。この全市一斉の実践は、画期的な意味があります。それは、この授業に陰山がいてこそ指導できる特別なものではなく、いつでもどこでも誰にでもできる汎用性のある授業であることを実証する意味があったことです。

 また、この実践は、江澤教育長さんが中心になることで、もうひとつ重要な意味が加わったのです。それは、この実践の科学的分析が可能になったことです。これは、私が望んではいても、なかなかできないことでした。なぜ、それが可能になったか、実はこの江澤教育長さんはもともと物理学者で、教育長になる前は、地元の大学で物理学の教授をやっておられた方なのです。

 この実践について語ると、それでもう一冊の本ができてしまいますし、事実今準備中です。そこで、ここでは重要なことをひとつだけ書いておきます。

 それは、百ます計算のようなことを毎日指導していると、思考力は落ちてくるというようなことがまことしやかに言われることが多いのですが、山陽小野田市の実践分析からは、モジュ-ル授業によってもっとも伸びてくるのは思考力であるという結果がまとまってきていることです。これは、知能検査の因子分析から導かれてきた結果です。

 モジュ-ル授業を指導すれば、短期間で劇的な知能指数の上昇が起き、結果的に短期間に学力向上を実現するというのが、確認されていることですが、何とその学力向上を支えているのは、知能の向上でも思考力の部分だというのです。

 モジュ-ル授業の実践をやっていると、確かに算数の学力テストでも思考力部分の伸びが顕著です。ただ、その理由がわからなかったのです。それで、私はモジュ-ル授業をやると計算力が高まり、その分多くの文章問題などの思考問題に取り組むことができるからと思っていたのです。しかし、そうではなく、思考力を伸ばす働きがあるということが分析の結果わかってきたのです。

 何カ月か前に、ある週刊誌に食品の偽装にからめて、百ます計算などの流行によって、子どもたちの思考力が落ちてきているという学者さんの批判記事が出ていました。私は、内容的に事実誤認があると思っていましたが、こうした批判の仕方は何回も何回も出てきていることですし、その一方で学力向上の実践結果もあるわけですから、反論の必要もないと思ってきました。しかし、こうした分析の結果が出てきたことで、私たちも自信をもって、百ます計算で思考力が落ちることはないと言えるようになったのです。

2008年03月10日

安倍晋三氏を土堂小学校に招いて

 2月25日に、安倍前首相を土堂小学校にお招きしました。土堂小学校と尾道市・尾道市教育委員会にはいろいろとお世話になりました。ありがとうございました。

 教育再生会議の中で、私は何度か土堂小学校のことをお話ししており、安倍前首相も一度視察したいとおっしゃっておられました。しかし、いろいろな経緯でそれが実現されないまま、総理をお辞めになったわけです。

 私は、それが何とも残念でした。それで、昨年末に土堂小学校を視察されたらどうかと思いついたのです。ただ、体調のことが不安でしたので、なかなか言い出せませんでした。しかし、文藝春秋に手記が発表され、いけそうだという感触を持ったので、ご案内のお手紙を差し上げたのです。しばらくお返事はありませんでしたが、ある日突然、私の携帯に電話がかかってきたのです。「安倍晋三ですが、・・・。」と言われ、びっくりしましたが、それからことはとんとん拍子に進んでいったのです。

 当日は快晴、とても尾道らしい雰囲気の中で、視察をしていただくことができました。まず、松原校長先生から学校についての説明を聞かれ、4時間目に全学年のモジュ-ル授業を視察していただきました。土堂小学校の子どもたちも年度末であり、モジュ-ル授業も合唱も土堂っ子太鼓も完璧に仕上がっており、実に有意義な視察をしていただくことができました。子どもたちに、すごいねえと声をかけられながら視察されていました。土堂小学校や尾道の町から、本当にエネルギ-を受け取っていただいたなという気がしました。また、お昼の給食が実においしいとほめておられました。そうなんです。土堂小学校は給食もおいしいのです。

午後からは、山陽小野田市の江澤教育長さんから、山陽小野田市のモジュ-ル授業の実践分析を通じて、この授業がいかに画期的なものであるかという理由を聞いていただきました。マスコミのインタビュ-に答えられる中で、この実践が広がることを期待されるという言葉をいただき、うれしく思いました。
 
 元気な子どもたちの活動に触れると、大人たちも子どもたちから元気をもらうことができます。安倍前首相の、久しぶりに生き生きとした表情を見せていただき、私としてもうれしく思いました。

 おもしろかったのはマスコミからの取材でした。というのは、視察は安倍前首相からの発案と思われ、「その政治的思惑は何でしょう?」なんて質問を私が受けたりしました。そうか、そういうふうに見えるものなんだなあと変に感心したのです。それで、「いや、私がお手紙でお誘いしたのです。」とお答えしました。もっと驚いたのは、視察の終わりころ、ある記者が「ここの選挙区は自民党の空白区ですから、これは陰山先生が立候補される準備ということでしょうか。」と突っ込んできたことです。そういえばここは、前回堀江貴文氏が立候補した選挙区ですから、話題性はあります。しかし、当然私は考えたこともありませんから、「そんなことあるわけないじゃないですか。」と答えました。思わず、「二万%ない。」と言う言葉が出そうになりましたが、どうも洒落にならない雰囲気もありましたから、やめておきました。

 やはり、これほどの政治家が動くと、予想もしないことが次々とあるというのが終わってからの感想でした。私としては、ただ単に見ておいてほしかった、また子どもたちから元気をもらってほしかった、それだけだったのです。またひとつよい勉強をさせてもらいました。

2008年03月03日

新しい指導要領が出て感じること

 ついに新しい指導要領が出ました。新聞各紙いろいろな論評がなされていますが、みなさんはどう感じられましたか。今回の改訂に対する私が考える位置づけは、今の指導要領の問題点を整理したというものです。

 その一番の特色は、基礎基本の再構築です。日本の教育にける最大の特色は、指導要領によって日本全体の教育内容をまとめ、効率的に学習を進める点にあると私は考えています。いろいろと指導要領の問題点を指摘してきているので、何を今さらと思われるかもしれませんが、日本の指導要領のシステムは、他国のカリキュラムに比べて緻密に作られており、他国に比べてよくできています。

 近年、韓国、中国、アメリカ、イギリス、フィンランドなどの国を視察したり、海外の教科書を集めたりして、思ったことです。

 ただ、この緻密さが、今の指導要領の改訂のとき、あまりにも大胆に改訂し過ぎて、その最大の長所である基礎基本というものを崩してしまったのです。ですから、今回はこれを再構築し、再び着実な学力向上に結びつけようとしているのです。

 では、このできあがった指導要領案をどう評価するかということですが、確かに過密な内容になったなというのが率直な印象です。今回の改訂では、生きる力を育てるという現行指導要領を生かすことと、基礎基本の再構築という両方を意識しました。ですから、現行の指導要領の内容をそのまま残し、そこに前回の改訂時に削除されていたものを復活させ、さらに英語学習など新しいものを入れましたから、過密になっているのは当然です。正直なところ、これが現場で実施されると、混乱は避けられないと思います。今回の改訂について文部科学省の方々から、「大丈夫です。」みたいな発言が出ていますが、楽観論は持つべきではないと思います。

 ただ、私が思うのは、混乱するから悪いというのではなく、混乱をどう修正するかが課題だということです。

 何でもそうですが、新しいことをすれば、混乱するのは当然のことです。しかし、どうそれを軌道修正し、どう安定的に運用するかみな考えます。しかし、指導要領を作るシステムは大きくなりすぎ、議論ばかりが肥大し、現場での課題をフィ-ドバックするシステムがありません。03年に、指導要領は毎年見直すという建前になりましたが、実質的にはそうなっていません。今のシステムでは無理だと思います。この十年に一回改訂するという大前提を転換しない限り、新しい指導要領の実施に伴う混乱を収拾するには時間がかかってしまいます。

 しかし、指導要領作りのシステムが肥大化したのには理由があるように思います。何の意味もなく、肥大化したのではないでしょう。それは、歴史問題に象徴されるように、教育は国内での対立が起こりやすい分野であり、そうした対立を和らげるために、十分な手だてが必要だからです。今回も、道徳の教科化を巡り、教育再生会議と中教審の意見が異なりましたが、両方の委員をしている私としては、正直困りました。

 心の教育をしっかりやろうということに、異論のある人はいないでしょう。しかし、教育は、人によって思い入れが強く、ちょっとした違いが肥大化してしまうのです。
でも、対立しやすい分野は歴史や道徳など、限定的です。理数系の教科などは、指導要領の方針と現場の実態を実証的に見ていけば、それほどの対立がなく解決していくことは可能と思います。ですから、対立しやすい分野と実証的に修正できる分野を切り分け、合理的にスピ-ディに解決するしかけを作ることができればいいと私は考えてきました。そのために、私は教育再生会議で、専門家集団である教育院を作る必要性を訴えたのです。しかし、こうした問題意識はそれほど多くの人が持っているわけではありませんので、先行きを心配しています。

 今回の報道を見ても、つめこみに戻るのかどうかという内容に対する評価が多く、システムについて論及するものはほとんどありませんでした。私は、学習量が多いか少ないかは、相対的なものだと思います。やるべき学習はやらなくてはいけません。うまく理解できない子がいれば、そうした子をどう支援するかが課題であって、できない子がいるから、カリキュラム全体のレベルを下げるというのは、まったく見当違いのことです。
 
 学習内容は教育の目的に対応したものであるかというのが一番の判断基準ではないかと私は考えます。そして、多少難しくても、それを教えるためにどうするかを、私は考えてきたし、そうするのが現場の責任ではないかと思います。

 現代社会は高度な文明と大量のエネルギ-を使って支えられています。その結果、世界中で生産されたものを使って私たちは生活しています。ですから、こうした時代の学習が簡単なもので済まされることにはならないと私は思うのです。つまり、たいへんだけどやっていくしかないと考えるのです。新しい指導要領のもとでは、1割の時間増でこれだけ内容を増やしているわけですから、楽なはずはありません。そうなると、学習条件が次の課題になってきます。つまり、この指導要領の具体的実施に当たっては、教職員の増員や教育方法の改善、教育機器の整備なども並行する必要があると思うのです。
そういうこともせずに、この増えた学習を現場の努力のみに頼って達成しようとすると、混乱しかもたらさない危険性もあります。
 
 教育内容が過密であるかどうかは、こうした学習環境と一体で見ていく視点を国民全体で共有してもらうことが必要だろうと思っています。

2008年02月20日