陰山ブログ

これからの日本人に望まれるものとは

ずいぶんブログの更新が出来ずにいました。申し訳なかったです。

4月に視察と講演で、ロンドンに行ってきました。
この渡航を通し、学力に関しての収穫ももちろんありましたが、その他の部分でも私の中で大きな変化がありました。それは国際化についてです。

日本人は、“国際化”というと、様々な良いイメージを持っている方が多いと思いますが、私が考えるそれとは、少し違うものなのです。

ロンドンへ行ってみると、元々のイギリス人ではない方がたくさんいて、場所によっては、他の国から来た人の方が多いぐらいの状態になっていました。東京や大阪でこのような、住んでいる人が日本人より外国人の方が多いという状態になることは考えられるでしょうか?しかし考えられないことではありません。

元々日本というのは、アジアの端にある島国です。だからこそ価値観というものがそれほど大きく違わずにやってこれて、安定し、豊かさを維持してきたわけです。今後、この豊かさを継続しようと思えば、子どもの数が減っている以上、多くの外国の方に来ていただくとか、あるいは、日本人が出て行くということをしなければいけないと思います。

突き詰めて感じたことは、混乱するけれども豊かさを目指す、あるいは、貧しくなっても安定を目指す。おそらく、日本の長い将来を考えたとき、その両極端のどちらかに落ちていくことになってくるでしょう。その時、今の日本人の良くないところは、全てがうまくいく方法がどこかにあると考え、「あーでもない。こーでもない。」と、いつまでもその方法を探し続け、どうすべきか的確な決断が遅れることです。

そうではなく、自分自身をよく見つめ、どういう問題なら飲み込めて、前に進むことができるのか。そのように考えていくことが、これからの日本人に望まれるのではないかと思います。